共創活動

Recycling Meets Design® Project

出展アイデア

あたらしいバスケット
FRUCTUS(フラクタス)

買った時に必要だったものを、買った場所に還す

今回の課題である「プラスチック製容器包装」は主にスーパーマーケットやドラッグストアなどの商品パッケージとして使われていたものです。そこでそれらがもともとあった場所に還してあげることは、とても理にかなっていると思い「買った時に必要だったものを、買った場所に還す」というテーマを設定しました。そこで考えたアイテムがスーパーマーケット等で使用する「バスケット(カゴ)」です。

①素材の使用ボリュームがある
今回のリサイクル材は社会課題としてたくさん量を使用する必要がある
②使用後も店舗にあるため、単一素材の状態ですぐに回収でき再リサイクルしやすい
BtoCなどで販売する場合は回収が難しい
といった点も大きなポイントです。

現状バスケットの考察

デザインにあたり現状のバスケットをリサーチしてみると、いろいろなことが見えてきました。
特に多かったのが「持ちにくい」という意見でした。特に女性からの声が多く「腕で持つときに持ち手が細く、腕に食い込む」「たくさん商品が入ると持ちにくい」というものでした。これは現状のバスケットが「カートに乗せる」ことを前提に作られている点が大きいと思います。また「丈夫、作りやすい、安価」といった製造側・店舗側の視点が重視され、使用者の視点はあまり入っていなかったのではないでしょうか。
さらにスーパーなどではバスケットのサイズにあわせてカート、バスケットを積む設置台、レジの幅等が既に決まっているため現在の規格(主流は28.8L)にあわせると、導入しやすいことも見えてきました。

あたらしいバスケット

そこで今回デザインしたのが「FRUCTUS(フラクタス)」というバスケットです。果物をイメージさせる柔らかいフォルムが特徴で、フルーツの語源にあたるラテン語をつけました。網5面をハニカム構造でつなげることで、軽量で強い構造を目指しました。またハンドルをジョイントさせることで面を作り、腕で持ったときにも腕に馴染みやすいようデザインしています。ハンドル部の握りやすいグリップ形状もポイントです。

  • ハンドルがジョイントし、大きいRで腕に馴染む

  • 握りやすいグリップ形状

あたらしいバスケットで暮らしがアップデートすれば、環境にもやさしく、より豊かな社会に近づくことができるのではないでしょうか。

デザイナー

千星 健夫(NECKTIE design office) GRAPHIC・WEB・PRODUCTとジャンルをはみ出したデザインを手がける。自身でデザイン・製造・販売しているプロダクト「TEA BAG HOLDER “SHIROKUMA”」はSNSを中心に話題になり、世界30カ国以上にむけ販売、また中学美術の教科書にも採用される。
その他PARCOの広告デザイン、アクセサリーブランド5108(コトバ)のアートディレクション、大手グローバル企業のWEB製作など。写真撮影や活版印刷も自らおこなう。
Interior Lifestyle Tokyo - Young Designer Award受賞。朗文堂タイポグラフィースクール新宿私塾講師。
www.necktie.tokyo

  • 未来のあたりまえをつくる。DNP
  • 市谷の杜 本と活字館

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