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コラボレーション活動
Recycling Meets Design® Project
出展アイデア
大切な商品とサステナブルな想いを届けるパッケージツール
P Leaf(プリーフ)
「プリーフ」は、簡単に商品を梱包、発送することができ、そのまま再生サイクルに乗せることができるラグジュアリー商品向けの循環型パッケージツールです。
今や、特別な買い物であってもオンラインで購入することは当たり前の時代となりました。大切に送りたい商品であればあるほど、大量の緩衝材に包まれて届けられることが日常となっています。原料にバイオプラや再生材が使われていたとしても、商品を届けたあとにはそのまま廃棄されてしまう緩衝材。商品よりもはるかに大量のゴミが出てしまうこともあります。
日本では、古来より笹・藁・葉などの天然素材を用いて、折る・編む・巻き付けるなど様々な方法で贈り物を包む手段が生み出されてきました。そこから着想を得て、ラグジュアリーな商品を届けるための葉っぱの形のパッケージツール「プリーフ」が生まれました。
再生プラスチックシートから作られた「プリーフ」は、2枚の葉の間に緩衝パーツが組み合わされており、開封部分はジップ構造。メッシュ状の緩衝パーツを引き出して商品を包みこみます。ベースとなる再生プラスチックシートは紙と違って伸縮性があり、水や汚れに強く、何度も繰り返し使うことができます。プラスチックのみで作られているため、分別することなく簡単にリサイクルが可能です。表面にはエンボス加工が施され、合皮のような質感となっています。また、ベースのシートはもともと浅いカーキ色ですが、様々な色に着色することもできます。「プリーフ」は色・サイズ・形を変えることで、あらゆるブランドや商品に対応することができるのです。
厚さ約3mm のコンパクトな形状なので、商品の配送に使われたあと、そのまま返送もできる仕組みになっています。回収されたプラスチックパッケージから作られたシートを使い「プリーフ」が生まれ、商品を包んで小売店から消費者のもとへ送られます。使用済みのものは小売店へ返送され、再利用。繰り返し使われ、破損したり汚れたりした「プリーフ」は、またリサイクルされて再度生まれ変わり、大きなリサイクルの循環の中に組み込まれます。
今まで受け取ったら廃棄されるだけの存在だった緩衝材。「プリーフ」を使うことで、送る人から受け取る人へと大切な気持ちを届けると同時に、再生サイクルに組み込むことが可能となります。
オンラインショッピングが生活の一部となっているからこそ、そこで生み出されるものが循環できるかどうかは非常に重要な問題です。大切な人に贈り物をしたり、自分を慈しんだりする優しい気持ちが、私たちの暮らす地球への思いやりにつながる提案です。
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メッシュ状の緩衝パーツを引き出し中身を包みこみます
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形や色を変え、様々なデザインにすることが可能です
デザイナー
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塩田 笑子(資生堂クリエイティブ株式会社)
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業後、広告制作会社・食器メーカーを経て2007年より資生堂でプロダクトデザイナーとして勤務。化粧品やヘアケア製品のデザイン等に関わる。今まで担当したブランドは、Clé de Peau Beauté、PRIOR、ANESSA、INTEGRATE、TSUBAKI等。社内プロジェクトとして2017年からスタートしたUniversal Beauty Design Projectのメンバーとして、インハウスのデザイナーだけではたどり着けないユニバーサルデザインやサステナブルに関する様々なナレッジを得るために、社外のデザイナーや識者と活動を広げている。
https://www.shiseidocreative.com/ -
小林 麗(グラフィックデザイナー)
青山学院大学卒業後、販売、営業、バイヤーアシスタントを経験。多摩美術大学でグラフィックデザインを学ぶ。多摩美術大学在籍時にフィンランド アアルト大学へ留学。ファッションブランドにて販売促進物のデザインに携わった後に独立。現在はファッション紙のエディトリアルデザインを中心に活動。ロングライフを中心とした北欧ライフスタイルとファッション業界のサステナブルアクションに関心を持つ。